未改造のルート(2014年までのモデル)に施すもっとも効果的でお手軽なカスタムといえば、ボスフリースプロケットの7速化であります。
スプロケットの交換と7速化の作業は簡単です。必要な工具は以下の5つ。
- ボスフリー抜き(TL-FW30など)
- モンキーレンチ
- アーレンキー(六角レンチ)
- ワイヤーカッター
- プラスドライバー
アーレンキーとワイヤーカッターは、7速用シフターの取り付けに使います。プラスドライバーは、サムシフターの取り外しや変速機調整に必要です。
まずは、フリー抜きとモンキーを用いて既存のスプロケットを取り外します。初めて取り外す場合や屋外放置で錆だらけの場合には、多少固い可能性もありますが、ホイールを縦方向に置いて上部を手で押さえながらもう一方の手でモンキーに力を加えれば(正ねじ)、ほぼ問題なく外れるのではないかと思います。
取り外し後、ハブのねじ切り部をきれいにしたら、そこにあらたに7速ボスフリースプロケットを取り付けます。ねじ部にはあらかじめグリスを塗っておきましょう。
取り付けは、スプロケを素手で回せるところまで回せばOK。締まる方向とチェーンの駆動力が加わる方向が同じなので、チェーンをかけてペダルを踏めば自然と締まります。
ホイールを戻したら、こんどはシフターを7速用に交換。右側のグリップとブレーキレバーを抜き去ったあと、RDのインナーワイヤー固定ナットを緩めて、ワイヤーごとサムシフターをハンドルから抜き取ります。
つづいて、入れ替わりで新シフターをハンドルに取り付け。交換先のシフターが新品なら、すでにシフター本体にワイヤーが付いていると思うので、それをそのままアウターケーシングに通します。このとき粘度の低いオイルをワイヤーに塗布するのもいいかも。
あとはRDにシフトワイヤーを固定し、変速の調整をして完了です。ワイヤーはたるみがなく、かつ、強く張り過ぎない状態で固定することがポイントです。
なおチェーンについては、6速と7速では共通なので規格面では問題ありません。しかし新しいスプロケのロー側歯数によっては、長さが足らず、交換の必要が出てくるかもしれません。その際にはチェーン切りという工具が必要になります。上記5つの工具同様、自転車整備には欠かせないものなので、この機に買っておいても損はありません。安価なチェーン切りでもとりあえずの用は足します。
フレームとのクリアランス
7速では、スプロケ全体の幅も6速よりギア1枚分広くなります。そう聞くと、リアエンド内側との隙間は大丈夫なの?と心配する向きもあろうかと思います。なので、実際にルート標準のリアホイールに、7速ボスフリースプロケットを取り付けてみました。取り付けたのはDnP製の7速スプロケ。ご覧のとおり、フレームとのクリアランスはバッチリです。DnP製に限らず、7速までなら問題なく使えるはずです。
いま買える7速ボスフリースプロケット
その7速スプロケ、いざ買うとなると、どんなものを選べばいいのか迷いますよね。最大・最少歯数に関して言えば、自宅周辺やよく走行する場所の地形など、使い方や走行環境に合わせて選ぶと、よりラクにたのしく走れるんじゃないかと思います。よく言われるところの小径車ならトップ11Tというアレ。積極的にスピードを楽しみたいなら欲しい歯数です。しかし、実際にお使いの方ならご承知のとおり、そう頻繁に選択するギア位置ではないんですよね。(フロントの歯数にもよりますが)
信号の少ない郊外の道を走るときに使うぐらいで、ストップアンドゴーの多い都市部ではほとんど出番がありません。また、小径車でのんびり走っていると、「そんなに飛ばさなくてもいいよなー」という気分にもなり、結局あまり使わないことが多いのではないでしょうか。
- 11-28T DnP
- 11-30T DnP
- 11-32T DnP
- 11-34T DnP
- 13-24T IRD
- 13-25T エネシクロ(サンレース)、IRD
- 13-28T IRD、シマノ
- 13-32T IRD
- 13-34T サンレース
- 14-28T シマノ
- 14-34T シマノ
*追記
エネシクロ(サンレース)7速ボスフリーについて、 7速にも関わらず、OLD126mmのハブに取り付けると、 トップの歯がエンド内側にかなり近づいてしまい、 チェーンがエンドと干渉するという情報がネット上で散見されます。 ルート(2014以前)でも同様の可能性がありますので、 購入前に確認することをオススメします。
おすすめの7速用シフトレバー
ルートで使える7速用シフターは大きく分けて、グリップシフター、サムシフター、ラピッドファイヤーシフターなどがあります。ここも好みや予算に応じて選んで問題ありません。おすすめはラピッドファイヤーシフター- シマノ SL-M310-7
リアディレイラーも交換するなら
新調した7速ボスフリーのロー側の歯数が28T以下なら、ルート標準仕様のRDであるターニーをそのまま使っても大丈夫です。とはいえ「とりあえず使える」と「気持ちよく使える」は別物。交換したくなるのが自転車乗りの心情というものですね。また、ロー28T以上ならそれに対応したRDに換える必要があります。おすすめは
- シマノ SORA RD-3500 SS (トップ最小11T ロー最大32T)
- シマノ Claris RD-2400 SS (トップ11-13T ロー25-32T)
- シマノ ALTUS RD-M310 (トップ最小11T ロー最大34T)
上記RDは9速や8速用ですが7速でも使えます。ロード用RDとMTB用RDではスラント角などで差異もありますが、(http://www.cb-asahi.co.jp/html/size-slant.html)今回の場合は実用上、大きな問題はないと思います。
シマノ MF-TZ31 7s14-34T と交換してみました。34Tのワイド化にもかかわらず、ルート標準仕様ディレーラーのターニーをそのまま使って、何等の不具合はありませんでした。シフターは、シマノ7速サムシフター SL-TX30-R7です。あわせて、1800円足らずの出費でで、7速ワイド化が実現できました。
返信削除匿名さん、こんばんは!
削除情報ありがとうございます!
メーカー推奨の構成を多少逸脱しても動作する場合がしばしばありますね。
個人的にはシマノ推奨の組み合わせで使うほうがいいと思っています。
こんにちは
削除私は、7速化の後に8速化も実現しました。
ボスフリーギヤは、DNP 8S 11-32T、
リヤディレイラー SHIMANO RD M310、
シフター microNEW 8S、
トータルで海外からの送料も込みで7,000円程でした。
Nabeさん、こんにちは!
削除ボスフリーで8速化ですか!
海外から送込みでもトータル1万以下で可能なんですね。
これはボスハブを使っている自転車にとって、
8速化の有力なオプションになりそうですね。
ともかくもルート号の正統進化おめでとうございます。
楽しく安全に乗っていきましょう!