ルート改造計画もこのあたりで一段落。これまでを振り返る余裕も出てきた今回は、カスタマイズにかかる費用についてあれこれ考えてみようと思います。
カスタムに費やした金額はおいくら万円?
ひとくちにカスタマイズといっても、ネジひとつ逃さない総取り替えのフルカスタムから、ちょい替えのプチカスタムまで、そのやり方はいろいろです。フルなら当然お金がかかるし、プチなら格安で済むこともあります。さらに、どんなパーツを使うかによっても違ってきます。例えば私のルートの場合はどうでしょう。カスタマイズの度合いで言うなら、ほぼフルカスタムに近い状態。コンポなどパーツのチョイスで見るなら、ベーシックなものを中心とした構成です。この程度の改造を施すのに、果たしてどれほどの費用がかかるのでしょうか?
今回の一連のカスタムでは、新たに買ったものから手元にあったものまで、さまざまなパーツを新旧取り混ぜて使用しています。ここでは単純に「カスタムのために新たに購入したモノ」の値段を改造費用として計算してみました。
ルート改造のために新規購入したパーツ類
- シートポスト 4,500円
- サドル 3,350円
- グリップ 950円
- クランクセット 5,930円(外)
- ボトムブラケット 1,950円(外)
- リアディレイラー 3,190円
- シフター前後セット 4,420円(外)
- 前ハブ 3,240円(外)
- 後ハブ 2,000円
- リム2本 5,540円
- スポーク類 3,840円
- リムテープ 590円
- ペダル 4,880円(外)
上記購入金額を合計すると、総額で44,380円となりました。
ルートのフルカスタムに4万5千円と聞いてどうでしょうか? 「まあそんなもの」と思う人もいれば、「それは高い」という意見もあるかもしれません。事実、ルートの実勢価格にこのカスタム費用を足せば、ちょうどMU P8が買えるほどの金額になります。
それなら最初からMU P8を買えばいいのにって? もちろんその選択も大いにありです。
単純にスペックのみで比較するなら、今回のルートカスタムはMU P8を上回ります。しかし自転車でもっとも大切なのは、実際に乗って走ってどうかという部分です。紙上のスペックだけでは計り知れない、良さや欠点があります。
結局はカスタムをどう捉えるか、ということに尽きるのでしょう。完成後の姿のみに価値を見出すのか、あるいはそこまでの過程をも楽しむのか。
どちらが良いということではありません。それでも、自分でいじってみたいという気持ちが少しでもあるのなら、カスタムに費やすお金と時間はけっして無駄にならないはずです。
ルートにおすすめの予算別カスタマイズプラン
大改造にしろプチカスタムにしろ、手を加えるからにはお金が必要。そこでルート2013(6速)モデルを例にして、予算に応じた改造プランを考えてみました。- 9,000円 7速ベーシックプラン
- BB交換
- 7速ボスフリーと7速シフター導入
- 何はなくとも交換したいのがボトムブラケットです。スプロケもトップ13T以下が欲しいところ。合わせてシフターも購入して7速化の完成です。
- 12,000円 通勤通学安心プラン
- BB交換
- 7速ボスフリーと7速シフター導入
- Vブレーキ交換
- 雨の日も乗るなら、Vブレーキを替えると安心。シューの交換だけでも間に合いますが、せっかくなので本体もある程度良いモノに。
- 18,000円 快速走行プラン
- BB交換
- 7速ボスフリーと7速シフター導入
- Vブレーキ交換
- ハイプレッシャータイヤ&チューブ使用
- 転がりの良いタイヤに替えれば走りが激変! あの重さはなんだったの?と思うほどスイスイ進みます。ただし細いタイヤは乗り心地の悪化を招くので要注意です。足元にカッチリ感が欲しいならペダルの交換もオススメ。
- 25,000円~30,000円 7速全部盛りプラン
- BB交換
- 7速ボスフリーと7速シフターの導入
- リアディレイラー交換
- クランクセット交換
- Vブレーキ&レバー交換
- ハイプレッシャータイヤ&チューブ使用
- ボスフリーで行くと決めたら、残りの部分を徹底強化。十分よく走る自転車になるはずです。サドルやシートポスト等は、残すも替えるもお好みで。
- 40,000円~60,000円 フルカスタムプラン
- ホイールセットとパーツ類を総取り替え
- ホイール交換で変速系を11/10/9速に移行。合わせてほぼすべての部分を一新するプランです。カスタムが好きな人向け。
- 60,000円~ ハイスペック軽量化プラン
- 上位グレードコンポや軽量パーツを積極的に採用
- 軽さと性能をとことん追求するプラン。あらゆる面で妥協を排した自転車に仕上げます。同時に財布の耐久力も試されます。
海外通販や中古品の活用でコスト削減
ルートという自転車の「身の丈」に合う改造にしたい、というのが今回のカスタムにおける基本的な考えでした。つまり、あまりお金をかけずにやろうということですね。パーツの選択などはその方針どおりにやってきたつもりです。しかしほぼすべてを交換するとなると、個々は安価であっても、合計すればそれ相応の金額になってしまいます。
かといってグレードをこれ以上落としても面白くない。となればあとは、いかに安く調達するかということになります。そこで活用したいのが海外通販やオークションです。
円安が進む昨今とはいえ、海外のネットショップには国内価格より安いものがまだまだあります。オークションも、根気よく狙えば良い出物をつかむことが可能です。
さらに手持ちのパーツを優先的に使うのも効果的。今回は、タイヤ、チューブ、スプロケ、チェーン、ミッシングリンク、Vブレーキ、ブレーキレバーなどに手持ちのものを流用しました。(クランクセットは新規購入扱い)
これらをすべて新たに購入したとすると、さらに1万8千円程度の出費となった計算です。けっこう大きいですよね。
タイヤ、ブレーキ、チェーン等は流用だから換算せずか
返信削除だったらそんなもんだな
Routeの標準カタログ重量が実質測定値11kg程度
そこそこ軽いから5万円程度で9.0kg近くまで詰められるか
いやフレームの質がアレだからそこまでする気はおこらんw
まあこういうのはドッペル改造と同じノリで楽しんだ者が勝ちつーやつだな
おっしゃるとおり。
削除この手のことは本人が楽しければそれで十分なのです。
傍から見たら「なんだあれ」という感じかもしれませんが。
あとは「ここまで!」と決めて、上手く線引きすることでしょうかね。
カスタムしてる時って、至福の時なんですよね(笑)
返信削除完成して乗ってみると、本当別物になってニヤリとしちゃうんですよ(笑)
Routeはノーマルだと、楽しくなかったですね~
ハブのグリスと玉当たり、BB交換だけで随分変わりましたね。
BBは、強烈な右ワンが待ち受けてますが(笑)
Routeのカスタムの難点は、ホイールですね。
私も、ホイール組んでみたいんですが、振れ取り台やら揃えないと(~_~;)
二の足踏んでます(笑)
そうなんですよね!!
削除ホントいじってるときが一番楽しいですよね。
早く完成させたいけど、まだまだ完成してほしくないような、
すごくアンビバレントな感情に苛まれます(笑)
ルートの場合、回転部の交換は本当に有効ですね。
もし限られた予算でやり繰りするなら、
回転部とタイヤだけでもどうにかしたいところですね。
右ワン外しは・・・ルートいじりの洗礼儀式みたいなものですよ(笑)
振れ取り台に関しては、なんだかんだで
後々も使うことになると思うので、買って損はないと思います。
ぽんたは自作の台を使っていますが、仮に最初から既製品を購入したとしても
十分に元を取るだけの使用頻度になっていたはずです。
リア126mmをクリアするにはやはり手組みが一番手っ取り早いので、
ぜひとも挑戦してみてください!
正直改造後のスペックと総額を考えるとけた外れに高いわけではなく、むしろコストパフォーマンスが優れている気がします笑
返信削除改造は何はともあれブレーキとタイヤですね。この二つは特に対費用効果に優れている気がします。
ギア比と回転系はお金が予想以上にかかるので妥協して済ませてしまいがちですね笑
ただし、ここをいじると一気に化けるのもまた事実・・・。
うーん、ぽんたさんの記事を読んでいるとホイールとBBがほしくなってきました笑
改造費用は手持ち分の流用も効いた感じです。
削除すべてを新規に購入したとすると、やはり6万近くになるようです。
今回のように一気のカスタムだと、6万ではキツイ出費になりますね。
クランクを新規購入分に計上しましたが、実際は昨秋の購入なので、
ルート購入後の追加出費は実質4万円未満ということで、
なんとか持ち堪えました。
ブレーキとタイヤの交換は、効果がハッキリ出るところが良いですね。
もちろんホイール交換も良いですよ~!!
ホント、走りも見た目も一変します。
ただ、そこから連鎖してほぼすべてを替えることになる可能性が大なので、
お財布的には非常に危険ですが(笑)
初めまして。私も2年前、ダホンルートを購入しました。主に自動車レース観戦時にサーキットの外周路を走る連絡用に使用しておりますが、ギヤ比が合わないのか特に登坂路は苦手なので
返信削除ミューP9に買い替えを考えたのですが・・・、8万も出すならその半分の2~3万で7速か8速化を
するべきではと思ってしまいました。自転車って売ってもお金にならないし上げても喜んで
使ってくれる方なら良いのですが・・・、ブログのカスタマイズ大変、参考になりました。
ワンコさんさん、こんばんは!
削除Muも良い自転車ですが、新たに7万、8万となるとちょっと躊躇しますよね。
ギア比の改善がメインであれば、ルートの改造で十分ですよ!
登り坂対策ならロー側に34Tなどの歯数を持つスプロケに交換すればOKです。
現行シマノ製ボスフリーに安価なものがあります。(メガレンジ)
その場合、RDが標準(RD-TY18SS)のままでは動作に支障が出ると思われるので、
メガレンジ対応のもの(RD-TX35やTX55など)に替える必要があります。
が、こちらもルートにポン付けできるので難しくありません。
チェーンは長さが足りなければ替える必要がありますが、これも安価なもので十分です。
変速数6速のまま、登り坂用にロー側だけを大きくする改造であれば、
スプロケ、RD、チェーンを新調しても費用5千円程度で済みます。
ルートびいきで言うわけではありませんが、素性は悪くない自転車ですので、
狙いを絞って改造すればきっと期待に応えてくれるんじゃないかと思います。
こんばんは、ぽんたさん。
返信削除中古のダホン・メトロを購入して以来、こちらのサイトにアクセスさせて頂いております。お世話になっております。
こちらのサイトは当方にとってバイブル的なサイトであり、永久保存版のサイトでもあります。また、現在ルートの購入を検討している人、既にルートを入手してメンテナスの必要に迫られている人、改造を考えている人など、今後も多くの人々のお役に立ち続ける有益なサイトであると思います。
こちらのサイトのようなディープなサイトの場合、時として「お金を掛けて改造するのが善であり、お金を掛けずにノーマルまたはノーマルに近い状態で乗るのは格好の悪いこと」というような空気を感じたりすることがありますが、ぽんたさんはそのような考えではないことを知り、嬉しく思っております。
なお最近、2013年式と称するダホン・ルートを妻用に中古購入しました。ぽんたさんのサイトを参考に年式による違いを調べてみたのですが、2013年式には装着されていないはずのリアディレイラーのRD-TY21が装着されています。その他の装備は2013年式に一致していますので、購入後に換装されたか2013年式から2014式に移行される境目の時期に作られた物なのだろうか、等と考えています。
実は、このディレイラーの調子が悪く、セオリーに従い一通り点検・調整をいたしましたが、トップギアからローギア(6速から1速に変速)には移動するものの、ローギアからトップギアには移動しない状態となっております。手でディレイラー本体を外側に移動させると変速するという状態です。アウター・インナーケーブルの交換、ディレイラーの交換という具合に段階的に対処しようと考えていますが、原因は何だと思われますか?
妻用に購入したルートですが、メトロのほうがしっくりくる(身長が低いため)ということなので、ルートは当方が使用する予定です。当方としてもメトロはやや窮屈(身長が高いため)なので、好都合ではあります。
座敷犬さん、こんにちは!
削除いやあ、このようなブログをお褒めいただいて恐縮です。私も様々なサイトを参考に作業しておりましたので、このブログが同様にDAHON乗りの皆さんのお役に立っているのであれば、まったくもって幸いなことであります。
さておき、ロー側からトップ側への変速が不調とのことですが、通常のトップノーマルのRDの場合、ローからトップ方向への移動は、シフターで巻き取っていたワイヤーをRDのバネの力を利用して戻す動きですので、RD自体に問題がないとすれば、あとはケーブルの詰まりなどが原因かもしれません。座敷犬さんのご推察のとおり、アウターケーシングとインナーケーブルの交換で、おそらく改善するのではないかと思います。それでも渋いようならRDの清掃と可動部への注油、さらにはシフターを分解して内部に異常がないかを確認、という感じでしょうか。ケーブルの交換はそのあとでもいいかもしれませんが、ワイヤー類は新しいに越したことはないので、やはりまず最初に交換でしょうかね。
こんなふうにいろいろ試行錯誤しながら作業するのも結構良いものですね。手間がかかるぶん、愛着もますます湧こうというものです。ルートとメトロで奥様とご一緒に、自転車ライフを存分にお楽しみください!
アドバイス有難うございます。
削除まずはケーブルから交換してみることにします。ルートの場合、部品はモノタロウ等の量販店で安価に容易に揃う部品が大半ですので助かります。
また、今後の予定としては、13-28Tの7速化、前後輪のハブベアリングのグリスアップ、メトロのハンドルポストの交換(台湾旅行のついでに買えば安く入手できるかも?)を予定しています。何れもライトチューンの範囲ですが、ぽんたさんのサイト記事を活用させて頂きます。ステムを切断する等の思い切った改造は出来そうにありませんので・・・。
もともとダホンと出会ったのは、当地の自治体がビスクP18を貸し出しておりまして、それをレンタルしたのが始まりです。当方はあまり興味が無かったのですが、妻が気に入り、当方も釣られて興味を持っようになった次第です。当初は、P18が10万円超もすることに驚き、そしてホンダのパクリのようなネーミングを滑稽に思ったものでした。
それでは、今後もアドバイス宜しくお願いいたします。
ボスフリーの交換やハブのグリスアップはオススメですよ。
削除台湾は小径パーツが豊富なようなので、良いものが手るといいですね。
ダホンもかつてはそこそこリーズナブルだったのですが、近年は高価なモデルが増えたように思います。まあダホンに限らず、10年ぐらい前と比べれば、自転車関連のあらゆるものが値上がりしてますから、仕方ないと言えな仕方のないことなのでしょうけども……。
ちなみにダホンはホン博士の自転車、THE HONのTHEがDAと訛ってDAHONということみたいです。確かに日本人の感覚からすれば、この字の並びを見るとまずHONDAを思い浮かべますよね(笑)