ルートを買ったら最初にやるべき6つのこと。その4 変速機調整

4.リアディレイラー(後変速機)の調整
 難易度 ★★

リアディレイラーの調整に苦手意識を持つ方は、実はけっこう多いんじゃないでしょうか? かく言う私もその一人です。

いろいろ参考にして挑戦してみるんですけど、どうもバチッと決まらない。いじっているうちにさらに悪化して、もういいや……となってしまいます。

これはきっと安物RDのせいだ! などと原因を他に求めたりして、ひと通り気が済んだらまた黙々と調整作業に戻るという具合です。

実際、RDハンガーの異常などが原因のこともあるし、コンポのグレードによるところもほんの少しはあります。でもグレード(価格)による違いはもっぱら変速のキレやフィーリングに表れることが多く、安価なものだからキチンと変速できないということはありません。それでは商品として売り物になりませんよね。

変速がきちんと決まらないのは、やはり調整が十分ではないのです。

ということでさっそく取り掛かります。今回もお馴染み、
サイクルベースあさひのメンテナンスマニュアルです。
http://www.cb-asahi.co.jp/html/mente-rd.html
まずはこちらを最後までご覧ください。

さあルート君の場合です。ルート(2013)にはRD-TY18というRDが付いています。シマノがTOURNEYという名称で展開している商品のひとつで、1万円程度の自転車にも採用される安価な製品ですが、侮るなかれ! 末弟とはいえシマノの血脈。調整さえ十分ならしっかり働いてくれます。

あさひのメンテマニュアルでは、この箇所はシマノ105を見本に解説しています。ルートのRDとは違いますが調整方法の基本は同じ。ターニーの調整ボルトは横にあります。




右がトップ側調整用(H)左がロー側調整用(L)です。これをふまえて、メンテサイトの手順に従って進めます。





あさひのRD調整解説ページにあるBテンションアジャストボルトの部分は飛ばしてください。このボルトはRD-TY18には付いていません。

画像のようにしてトップ側・ロー側の位置を決めたら、インデックス(SIS)の調整に移ります。




SIS調整ボルト(調整バレル)を回すことで、どのギアにもきちんと入るようにする作業です。ある一箇所で決めれば残りも勝手に決まる仕組みです。

まずトップの6速から1段内側の5速に入れ、さらに変速レバーを半押しの状態にしてクランクを回し、チェーンの動きと音を見ます。

4速に変速してしまったり、半押しにしても動かないようなら、バレルを回して調整します。

レバー半押しで、変速こそしないが変速せんとばかりにチリチリと鳴るような状態に持っていきます。

そこからあらためて変速操作をしてみるとあら不思議! 1速から6速までのすべてのギアに正しく入るようになっているではありませんか!

とまぁ、簡単にいけば誰も苦労はしません。ということで現実的なアドバイスをひとつ。

妥協する!

これです。とりあえず全ギアに滞りなく変速するよう調整できたら、多少の音鳴りは気にしないことです。実際、走行中はよほどのことでもない限り気になりません。

室内で調整していると音がやらた大きく聞こえるものですが、金属のチェーンとギアが位置を変え角度を変え噛み合っては離れるような仕組みで、音が完全に消えるはずがないのです。よきところで止めるのも一手ですね。

ところでアンタ、毎回メンテの解説が他人任せじゃない?

そうなんです。なぜなら私の手元にあるルートは変速やブレーキの初期調整は必要ないのですよ。




今回ルートを購入したお店では、自転車整備士による完全調整済みの状態で出荷してくれています。当然変速もバッチリ。箱から出したらすぐ乗れます。

当たりまえのことのようですが、実際にこれをやっているネット通販ショップはかなり少ないんじゃないでしょうか。ブレーキや変速の調整どころか、要所のグリスアップまでしてありますからね。

ネット通販と言えども、いやネット通販だからこそ、こういうきちんとしたお店から購入すべきですね!(お店の回し者じゃありません)

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