ぽんたです。やってしまいましたバッドエンド級の大失敗。
あろうことか、RDハンガーの雌ねじを傷めてしまいました。
ルートのようなRDハンガー一体型のアルミフレームでは、即終了でもおかしくないほどの出来事ですよねコレ?
RDハンガーに緊急事態発生!
発端は些細なことでした。ルートを隅々までしげしげと眺めていたら、RDハンガーのねじが荒れていることに気づきました。はて?おかしいぞ。この部分は以前RDを外して以来触れていないのに。まったく身に覚えがありません。でも間近でよく見るとやっぱり荒れている……。外すときに傷めたのか?
不思議だなと訝しみつつも、ここは試しにもう一度RDを取り付けて、ねじの状態を確認してみるべきではないか、と思い立ったのです。これが間違いの元でした。
ターニーを箱から取り出して固定穴にあてがってみます。するとねじの最初の引っ掛かりがありません。
うーん? ガチャガチャコリコリ。お、引っ掛かった。よしよしとばかりに六角レンチでグイグイとねじ込んでいきましたよ。で、目にしたものが……
完全にナナメになっているターニーさんの姿でした。
画像はありません。あまりの出来事に茫然自失で、写真を撮るどころじゃありませんでした。もう全身から一気に冷や汗ですよ。
ルートのようなアルミ製フレームでこのハンガー部分を傷めてしまうことの意味、よく分かってます。
ルートくんサヨナラで、このブログも終了か?
とりあえず気持ちが落ち着くのを待ってから、斜めになっているターニーを慎重に取り外します。そしてそこからさらに時間を置き、今度はターニー付属のRD固定ボルトだけを、確認の意味で恐る恐るねじ入れてみたわけです。
その画像がこちら。
やはり明らかに傾いています。雌ねじ部をよく観察したら、山がたすき掛けにクロスする状態になってました。
やっちまったなああぁ。
力なく横たわるルート号を前に、しばし無言に……。
しばらくして気持ちの整理がついてくると、この部分をどうにかして修復するか、あるいは潔くフレームを諦めるか、ふたつにひとつしかないという思いになってきました。
ここは腹を決めるしかありません。なんとかしてタップでねじを切り直せば、きっと一命を取り留めるはずです。
何を大げさな、と思うかもしれません。しかし不肖ワタクシ、このタッピングなる作業が大の苦手なのです。
かつて自分の不手際から大事なクランクを駄目にしてしまったことがあります。フレンチねじをBSCに切り直す作業でしたが、あんなに使いづらいタップハンドルと目測のみでねじを垂直に切れる人がいるなんて信じ難い話です。
今回も単にねじさらいではなく、切り直しに近い作業。失敗が頭をよぎります。それでもやるしかありません。
RDハンガーの雌ねじを修正
用意しました。M10x1.0の中タップ。
まずは傾きの方向を再確認し、目印を付けておきます。ねじの入りの部分も見当を付けておきました。
タップをハンドルにセットし切削油をたらしたら、いよいよ先端をあてがいます。緊張で手がうまく動きません(笑)
とにかく肝心なのは最初の引っ掛かり。これを掴めないとガチャガチャこじったあげく、山をボウズにしてしまうこと間違いなしです。慎重にタップを動かしてねじの正しい入りを探ります。
これがなかなか見つかりません。しかしようやくそれらしい手ごたえを感じました。そこに掛けた状態でタップをあらゆる方向から観察し、垂直が出ているか確認します。
ですが、どうしてもどこかしらの方向に傾いてしまう。そのため、ちょっと引っ掛けては戻し、また掛けてはまた戻しを繰り返すことに。そのうち、ねじの入り口が傷んできたのがわかりました。もうこれ以上何度もやり直すわけにもいきません。
覚悟を決めてタップをねじ込んでいきました。山2つも進んだらもう後戻りはできません。あとはタッピングの定法に従ってねじ切っていきます。
素人作業の結果や如何に
慎重にタップハンドルを回しながら、恐る恐る切り進んでいくと、タッピング部分から予想以上に切り屑が出てきて、これはまたやっちまったか?と焦ります。それでも辛抱して最後までねじを切ったら、パーツクリーナーを吹いてオイルや切り屑を拭き取ります。そして確認のためのボルトを取り付けてみたところ……うおおおおおお上手くいったあああ!!!!!
奇跡というほかありません。まさかこの腕で成功するとは。
実際のところ完全に元通りになったわけではなく、ねじが少々甘くなってしまいました。これはやむを得ないところです。それでもボルトを奥までしっかり入れてみた感じでは、固定力はまったく問題ないようでした。
はぁぁぁぁぁ~。正直、無理だと思ってました。傷んだ雌ねじを修正するって難しいですよね?
実は最後の手段をもうひとつ講じておいたのですが、それは出番なしで済みそうです。まだ手元に来てないんですけども、届いたらその最後の手段もご紹介しようと思います。
これで新しいRDを付けようとしたら、実はねじ切りを失敗していたなんてことになってたりして。ここまできても結果に疑心暗鬼になるほどタップがトラウマなぽんたでありました。みなさんもRDハンガーの雌ねじにはくれぐれもご用心を。
はぁぁぁ~嫌な汗かいた。
ひい、記事から緊張が伝わってきました笑
返信削除僕が所有してる自転車もRDハンガーがフレームの一部分のモノなので気を引き締めて弄っていこうと思いました笑
いやホントに緊張しました!マジで!
削除替えのきかない部分ですもんね。
油断してると思わぬ悲劇に見舞われますので気をつけてください(笑
それでもやってしまったときのために
最後の手段も確保したので、のちほどご紹介します。
なるほど、参考になりました^^
返信削除修復できて良かったですね
私も同じミスを先ほどやっちまいまして
中古で落札した互換性の薄いスプロケのシフト1~2段が上手く上がらず
1週間ほど試行錯誤・・・
ついには真っ直ぐ入らなくなったので強引に負荷をかけ
一気にねじこみました
どーにか入ったものの、
RDのゲージが微妙に外側に開いた状態に(汗)
しかし、奇跡が起きてました
なんと、斜めにねじ込んだおかげで
全段完璧にサクサクとギアチェンジ
けど、これでいいのだろうか・・・
無理に調整した結果のなせる業でした^^;
同じ型のハンガーはヤフオクで1200円で売ってるようなので
安心しましたが、
何をしたかったのか分からなくなりましたー(笑)
安心しましたが、さて
どう判断すべきものか・・・
変態魔改造Xさん、こんばんは!
削除RDハンガーは思わぬ落とし穴ですよね。
油断しているとホントやらかしてしまいます。
しかし変態魔改造Xさんのようなケースもあるのは面白いですね。
斜めったせいで変速が快調になったのはいいが、
なんとく腑に落ちないという気持ち、よくわかります(笑)
ここはとりあえず予備のハンガーをキープしておいてはいかがでしょうか。
金額が少々微妙なところではありますが、
オクも「そのうち落とせばいいや」と思っているうちに、
いつの間にか見かけなくなるということがよくありますからね。
チェーンラインでググってたらこちらにたどり着きました
返信削除自分も別車種(ドッペル)で同様のことをやらかしたことがありますが
その際にヘリサート加工をしたので元々切ってあったねじ山より頑丈になりました
大事に使いたいフレームでしたらヘリサート加工してしまうと安心出来ますよ
匿名さん、こんばんは!
削除ヘリサートはずいぶんしっかりしたねじになるようですね。
先々の付け外しなども考慮すれば、やはりヘリカルコイルが良いのでしょうね。
他の記事でもちょっと触れたのですが、
(http://minivelo-dego.blogspot.jp/2013/07/dropoutsaver.html)
万一、雌ねじ修正に失敗したときにどうしようかということで、
ヘリサートかそれともドロップアウトセーバーかと迷いました。
ヘリカルコイルは出費面で厳しかったことに加えて、
コイル用の下穴ねじを新たに立てねばならず、
自分でやるには技術面でも厳しいかなと思い、
結局、後者のドロップアウトセーバーを用意しました。
タップ作業って本当に難しいです。
できれば避けて通りたい(笑)
ボトルケージ穴のねじさらいですら緊張するほどですからね(笑)